子どもの頃「好きなアニメは?」と聞かれたら、
真っ先に、「世界名作劇場シリーズ!」と答えていました。
私が見ていた当時は、毎週日曜日の19時半〜フジテレビで放映されていたのですが、
その名のとおり、世界の名作児童文学をアニメ化したシリーズ。
だいたい40話くらいで完結し、また別のお話が始まるのですが、
これが……どのお話も最高に面白い。あと、テーマ曲が素晴らしい。
子どもの頃、放映されていた毎週日曜日の夜が
どれだけ楽しみだったことか。
ちなみに、リアルタイムでがっつり見ていたのは、以下の作品たち。
でも、それよりもっと古い作品も、
中古ビデオ屋でVHSを買ってもらい、テープが擦り切れるほど見ました。
どの作品も、横並びで全部全部大好きなのですが、
当時の私がどハマりしたのは……
お嬢様セーラの、ジェットコースターのような壮絶な日々を描いた名作。
これは、中古ビデオで見たのですが、
たぶん、大袈裟じゃなく50回くらいは見たんじゃないかな……....。いや、もっとかな。
気高く、澄んだ心を持つセーラの、どこまでも真っ直ぐな姿勢に涙し、
まわりを固める「これでもか」という悪役たち(ミンチン先生、ラビニアとその取り巻き、寮のキッチン担当の夫婦……)に、腸が煮えくり返る気持ちになり、
ところどころで現れる「心やさしき仲間たち」(アーメンガードとその叔母、ロッティ、ピーターとその家族、ベッキーなど……)に、「なんていい人たちなんだ……!」と救われた気持ちになり、それでもセーラにのしかかる数々の試練に、
最終的には、「ああ神様〜、どうかセーラを助けてあげてください!」と、泣きながら祈ることしかできない。
とにかく、もう感情をガシガシ揺さぶってくる、そんな作品でした。
見終わった後はいつも、「私もセーラのように優しい人間になろう」と思うのに、数分後にはいつものごとく兄と取っ組み合いの喧嘩をして、その後は、妹にちょっかいを出して泣かせたりして、
「え、ちょっと待って。私、セーラじゃなくて、ラビニア(超悪役)寄りの人間なんじゃないの……?」と、ハッとして青ざめたり。
日常生活にも「気づき」を与えてくれる、貴重なアニメでした。
そして、忘れちゃいけないのが、主題歌。
これが、とても「子供向けアニメ」とは思えないほどの壮大な歌詞で、ちょっと演歌っぽい。
「私だって〜 幸せほしいけど〜 ほかにもっと 大事なものがあるぅぅ〜
それが愛かぁ〜優しい心かはぁ〜 生きてみれば わかると
(※ここで溜める)
おもう〜〜〜」
……深い。
セーラ、若干10歳にして(作中で11歳になる)こんな思いをしているのか。
――というわけで、セーラのことならずっと暑苦しく語れちゃうので、このあたりでやめておきます。
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